G-3 質問対策:何ができるの?
論理展開していく思考力
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名著の教えから導く就活の本質
前回は、面接の中でも、あなたは誰、何がしたいの、に類する質問に対する考え方と答え方について説明しました。今回は、「ウチで何ができるの」に類する質問に対する答え方を説明します。
何ができるの、に類する質問は、切り口が多岐にわたることから、質問の内容も非常多岐にわたります。
おおむね分類するならば、①○○の経験、②社会的質問、③抽象的質問、④具体的質問(ケース面接)、という形で主に問われます。
それぞれの質問に対して、どのような戦略でどのように組み立てて回答していけばよいか、きちんと考えていますか。
まずは、○○の経験、について考えてみましょう。
この質問には、経験の概要・骨子を説明します。詳細ではありません。その際、タイトル、背景、現状、考え方、困難や課題、どう乗り越えたか、成果、得たもの、を語ります。その際、いつ、どこで、どんな立場で、何を考え、何を感じたのか、を焦点にします。 そのうえでマイストーリーとの関係を最後に語ります。この経験がB-4で説明したマイストーリーのどこに位置するかです。
例えば、この経験が人生の最大の喜びの一つであり、ここから働くうえでも同じ喜びを得たいと考え、自分の〇〇というビジョンを抱くようになり、その後、そういう人間になることを目標に生きてきました、といった具合です。
つぎに、社会的質問は、いわゆる思考力を問われています。
例えば、働き方改革をどう思うか、などがそれにあたります。これは、グルディスを一人で行うイメージです。問いを定義し、因数分解し、枠組みを設定します。枠組みの要素の深堀を行い、真の問を設定します。真の問いから評価基準を設定し、アイデアの検討を行い、ソリューションを決定します。まさに、グルディスのプロセスを一人で行います。
F-3でも説明した通り、グルディスのプロセスは、業務のプロセスと類似しているため、業務に対応できる論理的思考力の素養が備わっているかを見るために面接でも社会的質問がなされます。グルディスではチームで知恵を結集すればよかったわけですが、ここでは一人で行う必要があります。その分より思考力を問われています。
なお、相手から社会問題を指定されるのではなく、社会問題を挙げてと言われたら、そもそもなぜそれを自分が重要だと捉えるかの考え方を説明、つまり社会問題を選定する判断基準を定義・説明したうえで、問いの定義のステップから始めます。
つぎに、抽象的質問は、言葉の定義を通してその人の考え方や価値観と論理的思考を見極めようとする質問です。
例えば、「超一流とは何か」などです。 この場合は、自分の価値観で定義をするわけですが、定義するにあたって、類似する言葉と比較することで定義をしやすくなります。先ほどの「超一流とは何か」の例でいえば、一流との違いで語ることが有効です。他にも、情報格差とは何かと問われたら、情報を定義し、格差を定義します。情報格差を超える人とダメージを被る人の比較で語ります。
つまり、抽象的な言葉を定義することを通じて、一般的に捉えられている意味と自分の定義の違い、が重要になるわけです。
具体的質問(ケース面接)は、社会的質問と同じ種類です。
実在する会社や製品の売り上げを上げるのはどうすればよいか、などの具体的な題材があるのが特徴です。これもグルディスのプロセスと同じです。つまり、全て背景・現状の整理(=問いの定義→枠組み構築→深堀)→課題抽出(真の問の設定)→ソリューション検討(評価基準設定、アイデア検討)というステップです。
これが問われる理由は前述の通り、業務のプロセスと同じであるからです。 業務で必要な最低限の論理的思考力といえます。
それぞれの種類についての考え方と答え方を説明しましたが、結局問われているのは思考力
です。
これは小手先の準備ではどうにもなりません。
プロセスを理解したところで、その場で与えられる問いに対して、プロセスに基づいて論理展開していく思考力がなければ意味がありません。 A-10で思考力を鍛える方法を提示していますので、その方法を活用して、思考力を日々鍛えてください。生まれた瞬間から思考力のある人はいません。
結局この類の質問は、いままでどれだけ脳みそを使って生きてきたか
、を問われています。毎日毎日の1秒を無題せず、思考をしてください。
今回は、うちで何ができるの、に類する質問に対する考え方と答え方を説明しました。結局は、思考力を醸成することが最大の近道です。これで、面接の定義・考え方・方法論は完了です。
次章は、OB訪問について説明していきます。
今回のポイント
1.「ウチで何ができるの」に関する質問は、①○○の経験、②社会的質問、③抽象的質問、④具体的質問(ケース面接)、という形で主に問われる
2. その質問では、「いままでどれだけ脳みそを使って生きてきたか」を問われている
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基盤とした名著
命題とはある存在するものについて分離または結合されていることを論理的に規定するものです。そして命題を構成する主語と述語の区別、判断の種別、対象や変形について考察されています。
演繹的な論理思考を体系化した名著中の名著。
問いを要素に分解し分析を行ううえでこの演繹思考の教えを基盤としています。