B-1 自己分析とは何か Light
本当の自分と出会い、本当の志望先と出会う
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学生の悩み
みなさんはどのように自己分析をしている・始めようとしていますか?
ありがちな就活生のパターンは、「なんとなく企業説明会を回り、良さそうと思った企業・業界にささりやすそうな自分の強み・弱み、志望理由などを作る」というものです。
しかし、自分流の場当たり的な自己分析での就活で、本当の自分・本当の志望企業に出会うことは非常に難しいです。
では、どのような自己分析をしていけば良いのでしょうか?
名著で就活の提案(名著の教え)
本当の自分に出会い、本当の志望企業を見つけるためには、本質的な自己分析を行うことが不可欠です。そして本質的な自己分析とは、マイストーリーを構築することと言い換えられます。
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マイストーリーとは簡単に言えば、将来の夢とそれに向けての大まかなプラン
です。
A-4で示した人生における仕事の位置づけを考え、自分の進路が本当に就職なのかを考え、就職という方向が定まった後に、この自己分析=マイストーリーの構築を行います。
マイストーリーの構成要素は大きく分けて5つあります。
1.マイビジョン :将来どんな自分でありたいか
2.マイミッション : そのためには何を成し遂げなければならないか
3.マイバリュー :成し遂げるために出すべき価値
4.バリューファクター : バリューの各要素(能力・環境・ポジション)
5.成長条件 : バリューファクターに到達するための成長条件=進路の評価基準
最初にマイビジョンを設定してから、そこから下に向かってどんどん具体化していき、成長条件を洗い出すところまでが、マイストーリー構築です。補足
今回説明したビジョン・ミッションを作っていく手法のおおもとの部分は、経営学の父と呼ばれ、『もしドラ』でも有名になったドラッカーが提唱したものです。
現代の大企業はほぼ全て、このフレームワークに基づいて経営理念を設定し、経営理念に基づき経営判断を行っています。
人生の重大な決断である就活でも、このフレームワークは大変有用であるため、これを活用し最適な進路を選択しましょう。
ここまで読まれた方の中には、こんな面倒で、”意識が高そう”なことはやりたくない! と思われた方もいるでしょう。しかし、マイストーリーの構築は、本当の自分・本当の志望企業に出会い、ES・面接での選抜を勝ち抜くための近道です。
また1年に満たない就職活動期間の中で、人生を大きく変える決断を正しくするためにも、マイストーリーの構築は必須と言えます。次ページからはマイストーリー構築の具体的な方法論を学んでいきましょう。
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基盤とした名著
ビジョン・ミッション・バリューのフレームワークを提唱したドラッカーの名著。今やほとんどの法人が導入していますが、個人でも導入すべき普遍的なフレームワークです。Life Doctor Campusでも個人の理念の構築に大いに資するため、導入・活用しています。
西田は、近代の西洋哲学が確立させた、認識する主体/認識される客体という二元論を乗りこえるべく「純粋経験」という概念を考案しました。主客未分の純粋な経験がまず根源にあり、さまざまな判断や抽象化を経て主/客の図式ができあがるといいます。したがって、経験の根源である「純粋経験」に立ちもどらなければ、真理は見えてこないとしています。
このことから、ドラッカーのフレームワークに当てはめるうえで、まずは純粋経験を考えることが、自分を理解する第一歩となることを教えてくれます。