B-2 採用活動における自己分析の位置づけ Light
素養と心の証明
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学生の悩み
就職活動を始めると、ESや面接など様々な場面で、「志望動機、リーダーシップを発揮した経験」など、学生時代の様々な経験、を質問されますが、これは何故なのでしょうか。こうした質問をどのように捉え、どう回答すれば良いのでしょうか?
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企業は、就活生が将来活躍するかどうかかを見極めるために、「資質=ポテンシャル」を見極めています。
この資質は、「素養」と「心」が挙げられます。
「素養」とは、現在の能力値(学力、スキル)のことです。
「心」とは、人生を通して培ってきたその人の人格や価値観のことです。
より重要なのは、「会社に入ってどれほど頑張れるか」を証明する心
です。なぜなら、会社に入ってからどれだけがんばれるかの心の方が、成長に対する影響が大きいからです。
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企業が素養と心を見極めるためには、その学生がどんな経験(考え・見解含む)と志望動機をしてきたのかを聞く以外に方法はありません。
なぜなら、転職活動とは違い、新卒採用においては、応募者全員が職務経歴のない学生であり、これまでの「人生経験」とそれを踏まえた「見解・考え」、そして「あなたの思い」で測る以外に手段がない
からです。
だからこそ、企業はES・面接といった様々な手段で、学生時代にどれほど頑張ったかの経験や、どんな見解や思考能力を持っているかを問う質問します。また、より心を深掘りするために志望動機を質問し、入社してからも今まで以上に頑張れるかを見極めるわけです。
そして、実はこの素養と心の見極めの関係は、簡単な一次関数で表現できます。
切片が入社時点の素養を表します。傾きが、入社後の頑張りつまり心を表します。
そうすると、入社時点では確かに最低限求めるべき切片を超えていることを証明する必要があるので、素養の説明が必要になります。
一方で、中長期で見た場合に、その人の成長に影響するのは、はるかに傾きつまり心の方が大きいため、より心を重要視するわけです。
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つまり企業にとっての自己分析は、素養と心がマッチしているかを見極めるための調査対象であり、志望動機と経験を聞くという形で表現されます。
そして、これに対応するためには、まず自分自身が自分の素養と心をきちんと理解する必要があります。補足
ESや最初の面接の段階で、志望企業にことごとく落とされてしまった、という学生は、素養と心と企業がマッチしていなかったと言えます。
この場合、
・自己分析が不十分で、自分の素養と心を把握できていなかった。
・企業分析が不十分で、応募企業がどのような素養と心を持つ学生を求めているか把握できていなかった。
のどちらか、或いは両方が原因と言えます。
前回示したマイストーリーの構築ができれば、自分自身が自分の素養と心、その根拠となる経験と志望動機をきちんと理解しているので、志望企業がマッチしていると判断するように志望動機と経験を説明することは容易になります。
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