A-9 そもそもやりたいことが見つからないという人へ Light
今のあなたにとってのケーキ屋さんが見つかるように
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学生の悩み
就職活動を始めて、企業説明会に参加し、様々な企業を見ていけば、やりたいことって自然と見つかってくるものだと考えているかもしれません。もしかすると、「自分は、本当はどんな仕事をやりたいのだろう、それがはっきり見えてこない。」と思いながらも就活を続けている人もいるかもしれません。
しかしながら、それらは自然と見つかることはほとんどないのではないかと思います。なぜ簡単に見つからないのか考えて、どうすれば見つかるか考えてみましょう。
名著で就活の提案(名著の教え)
1.就職活動というもの自体が人によっては消極的な選択
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研究者や専門学校に行っている人などは、やりたいことや自分の人生のゴールが明確であり、多少のリスクや苦労が伴おうとも、強い志望によって自ら人生の方向を決める積極的選択を行っています。
一方で、就活は、自己分析や企業研究という形で進路を探す必要がある、という意味でそもそもが消極的選択であるといえます。消極的選択である以上、待っていてもやりたいことが見つかる可能性は極めて低いと思います。
2.消極選択で自然と見つからない理由
大学4年生ともなると、その人が認知しているもの(認知範囲)は、社会人のそれと近いところまで広がっています。
小学生から大学生にかけて、様々なものに触れ、様々な経験を積んでいくことで、個人の認知範囲は広がり、大きなところでは広がり切ってしまいます。全く想像すらつかないものがあまりなくなってくるという意味です。
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私こどもがなぜ将来の夢が簡単に出てくるのかは、この認知範囲に大きく依拠します。例えば、初めてケーキ屋さんに行って感動したからケーキ屋さんになりたいというようなものです。
業種や職種の違いはあれども、ビジネスマンという大きなカテゴリーは同じであり、ビジネスマンとは何かについては両親や先輩の情報等で一定の理解は有しており、子供のころに初めてケーキ屋さんにいったときのような感動は得られない可能性が極めて高いです。
そのため、企業を回っているうちに、初めてのケーキ屋さんのように、自分が心を揺さぶられる、行きたい先が見つかることはほぼ皆無といえます。
3.どこからどうやって見つけてくれば良いのか。答えは自分の中に必ずあります。
広がりきった大学生の認知範囲の中には、すでに今の自分にとってのケーキ屋さんが必ずあります。20年ほどの人生を歩んできていれば、自分は何に喜び、何に悲しみ、何が好きで、何が嫌いなのか、自分は何が大事なのか、の答えは自分の中に溜まっています。
ただ、それを言語化して整理できていないだけなのです。
言語化されていない価値観を整理し、やりたいことを“見出す”という気概をもって自分と向き合うことが大切です。そうすれば、必ずやりたいことが見つかります。
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基盤とした名著
アドラーの思想は、過去の原因ではなく未来の目的を重視し、人間は自分自身の力で人生を意味づけ変えていくことができるという、ポジティブな人間観に貫かれています。
自分が人生の意味付けを決めて変えていくことができるからこそ、人生の方向を決める就活において、その意味付けを考える必要があることを示唆してくれます。