A-1 就職活動とは何か Light
生まれて初めての重要な意思決定局面
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学生の悩み
大学3年生から多くの学生が就職活動(以下、就活)を始めますが、そもそも人生において就活とは何を意味しているのでしょうか?
周りも就活しているからと言う理由でなんとなく就活をしているのではないでしょうか?そこで、就職活動とはあなたの中で何を意味するかを考えましょう。
名著で就活の提案(名著の教え)
これまであなたが人生において行ってきた重要な意思決定は、おそらく進路を決めることだったと思います。その中でも特に受験だったのではないでしょうか。
実は、人生における受験の位置付けは、「その後の進路の選択肢を広く持つ為」
です。
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他方、就活はどうでしょう。
就活は、実は受験とは真逆です。就活は「人生の方向性を絞る意思決定の局面」
であるといえると思います。
例えば、もしあなたが新卒で金融機関に就職し、後から自分のやりたいことはマーケティングなど他の分野だと気づいたとしましょう。しかし、転職では即戦力が求められるため、下図のように職務経験が活かせる選択肢に限られてしまいます。
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私たちも、後から「自分のやりたい事」を見つけたとしても、進路を変えられず苦しむ人がたくさん見てきました。
このように、実は新卒における就職活動は、方向性の修正が困難で失敗の影響が大きいとても難しい意思決定局面
といえます。一度就いた業界・業種はなかなか変更できません。
名著で就活全体を通して考え方や方法論を紹介しますが、よい就活とするための重要な第1歩が、就活とは、「生まれて初めて」自分の人生の方向を絞る意思決定を行うため、とても難しくとても大事な意思決定であること
これを理解することだと思います。
そのうえで、「自分が本当にどうなりたいか?」と言う本質的な問いに答える事
こそが、就職活動を成功に導く方法だと強く思います。
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基盤とした名著
本書では、サービス産業の拡大によって、他者への気配りと配慮を旨とする労働を「感情労働」が一般的になっていると指摘します。
組織による感情規則や感情管理により、労働者個人が感情労働を自分自身で制御できなくなっているといいます。
そして、「自然な感情=いったい自分は本当は何を感じているのか?」に価値が置かれ、感情探しが恒常化する構造になっていると分析しています。
就活も同じ枠組みにあり、どこに道を進めれば、自分の自然な感情に出会えるのかを思考する必要があります。それが幸福や人生を大いに左右するからです。
そのため、本書を本内容の基盤としました。