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三菱電機

100年近くの歴史を持ち、日本を代表する電機メーカーである三菱電機について説明します。

  • 会社概要

    会社概要
    1921年設立
    資本金約1760億円
    従業員数 連結約14万人



    事業内容(事業部門)
    重電システム、産業メカトロニクス、情報通信システム、電子デバイス、家電電気、その他
    【製作所・研究拠点】
    製作所 29・研究所9



    歴史

    1921年に、三菱造船の電機製作所を母体に設立され、変圧器、電動機、扇風機等を手掛けました。1923年には、三菱造船の電気工場も管轄とし、タービン発電機や大型重電機器も手掛けけるようになりました。それから、2300kVA立軸型水車発電機の開発(1924年)や国産初の電気機関車の取り纏め(1928年)を行い、日本のインフラ発展に多大な貢献をしました。その後も、日本初の原子力発電用タービン(1968年)や新幹線用主電動機(1963年)を開発するなど、伝統的に発電や鉄道分野に大きな強みを持っています。それらの技術を活かし、電子デバイスやファクトリーオートメーション(工場自動化、FA)事業にも展開。また、1960年代に日本初の衛星通信アンテナを開発して以来、日本の衛星システムをリードする存在として活躍しています。
    FA機器、昇降機(エレベーターなど)、タービン発電機、鉄道車両用電機品、パワー半導体、人工衛星など多くの産業用電気機器で日本国内トップシェアです。



    財務分析

    基礎データ

    売り上げ、利益ともに安定して推移しています。売上は、日立製作所の50%程度であるものの、2018年度の当期純利益は同社を上回っており、日本を代表する企業といえます。
    コンテンツ図示

    ※単位:億円
    ※マウスオーバーで拡大


    部門別収益

    法人や国向けの大規模システムを中心に収益を上げていることが特徴です。家庭電気の印象が強い方いると思いますが、実際の収益は全体の2割弱で中心とはいえないことが読み取れます。
    FAシステムや自動車機器を取り扱う産業メカトロニクス部門が最大の収益源です。ついで、発電システムや鉄道用インバーターを取り扱う重電システム部門であり、、国内の電力事業や海外の交通事業の増加の効果で、年々増益しています。この二部門で半分以上の利益を上げています。
    一方で、電子デバイス部門や情報通信システム部門は収益性に乏しく、安定はしているものの寄与度は小さいという状況です。
    コンテンツ図示

    ※単位:百万円
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    地域別売り上げ

    国内と海外の割合は概ね5:5で、グローバルマニュファクチャラーと言える水準です。特にアジアに強く、北米や欧州への売上比率も10%近くあり、地域ポートフォリオもバランスが取れています。
    コンテンツ図示

    ※単位:百万円
    ※マウスオーバーで拡大

    コンテンツ図示

    ※2018年度
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    開発費

    概ね安定して2,000億円研究開発費に投じています。売上割合から見ても、業界内で高い水準にあり、研究開発に力を入れていることがわかります。
    コンテンツ図示

    ※単位:億円
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    企業ストーリー

    三菱電機は、2001年に創立80周年を機に企業理念を見直し、現在の企業ストーリーを作成しています。経営の考え方の位置付けに、企業理念と7つの行動指針、グループコーポレートステートメントを示しています。企業理念をミッション、行動指針をバリュー、コーポレートステートメントをビジョンと読みかえ、ミッション→バリュー→ビジョンの順序と解釈します。
    ミッション

    コンテンツ図示

    ※マウスオーバーで拡大

    三菱電機の根幹が、「活力とゆとりある社会の実現に貢献すること、であることがわかります。日本最大の財閥に端をなし、国を支える大規模システムの構築を手掛けてきた歴史が、この部分に現れています。

    また、貢献の方法において、モノづくりや技術に限定しておらず、技術・サービス・創造力の向上によって行うという、総合的なソリューションを提供しようという意思が読み取れます。

    バリュー

    コンテンツ図示

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    行動指針のはじめに信頼や品質といった言葉が使われています。ここから、誠実な印象が読み取れます。また、貢献、遵法、環境といった言葉から、長年日本の電気技術を代表する存在として活躍し続けている視座の高さと堅実さが伺えます。

    ビジョン

    コンテンツ図示

    ※マウスオーバーで拡大

    「常により良いものを目指し、変革していく」という宣言です。ここから、向上心や変革を大切にしていることが読み取れます。


    総じて、視座が高く、視野が広く、社会性と堅実性を中心にしながら、創造を行っていくという特徴が見て取れます。そして、その創造とは、技術・サービス・創造力を統合して行うという方向性です。


    企業ストーリーで使用される言葉を分類整理すると、下図のように表現することができると思います。
    コンテンツ図示

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    三菱電機は、日立製作所や東芝といった他の電機メーカーと比較して、バランスをより重視している企業ストーリーを持っていると言えます。



    中期経営計画

    三菱電機は、2018年に、2018年から2020年に向けて3年間の経営戦略を発表しています。半年ごとに更新し公表をしているため、最新の2019年11月の経営戦略公表資料をもとにします。

    方針

    コンテンツ図示

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    豊かな社会の実現に貢献する「グローバル環境先進企業」を目指すとしています。豊かな社会の定義を、「持続可能性」と「安心・安全・快適性」が両立することとしています。

    戦略

    中期経営計画のビジョン実現のため、グループ内外の力を結集した統合ソリューション提供に事業モデルを変革するとしています。これは、企業ストーリーに基づくものであり、かつ日立製作所、東芝などの総合電機メーカーに共通する方向性です。
    コンテンツ図示

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    三菱電機が定義する統合ソリューションとは、下図の通り、事業シナジーと技術シナジーと外部との連携強化の3つを掛け合わせるものです。
    コンテンツ図示

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    そして、統合ソリューションを行う重要な対象として、モビリティ・ライフ・インダストリー・インフラに領域を設定し、その中に含まれる社会課題も特定しています。
    一方で、収益性・功利性・成長性のバランスを取りながら堅実に経営していくことも中期経営計画で発表されています。

    施策

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    具体的な方法・取り組み内容として、図の取り組みを計画しています。
    スマート工場化、FAシステム、自動車機器、電動パワートレイン、高電圧パワエレシステムなどが重点的な対象です。。特に、最新のテクノロジーを駆使したスマート化を共通技術として展開していく方向です。


    総じて、企業ストーリーではバランスが最優先であったのに対し、中期経営計画では変革が重要なテーマとなっており、バランスを取りながらも、創造性も最も重要な内容となっている。ただし、その創造性の定義は、革新ではなく、今あるものを統合させて新しい価値を生み出すという意味です。




    求める人物像の推察

    求める人物像

    企業ストーリー、歴史、財務分析、中期経営計画を統合すると、求められている人材は、バランス感覚のある人間性をもとに、統合的な連携・共調により新しい何かを生み出す統括的イノベーターです。

    リアルとデジタルを連関させ、外部と内部の力を合わせ、統合し、イノベーションを創出させることのできる人材です。
    また、企業理念や財務状況からは、地に足の着いたバランス感のある人材という点も読み取れます。
    したがって、創造性とバランス感覚に富んだ繋ぎ合わせて新しい価値を生むイノベーターであることを示す必要があると思います。

    その意味で、日立製作所が求める人材像と似通っています。
    事業構造から、日立製作所の方が情報通信に強く、三菱電機の方が重電やFAなどの産業メカトロニクスに強いため、日立製作所はよりICT側に寄ったイノベーション(ICTを活かして産業へ)、三菱電機側は産業メカトロニクスに寄ったイノベーション(産業メカトロニクスをICT化へ)という違いになると思われます。


    キーワード

    コンテンツ図示

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  • まとめ

    企業理解イメージ図
    これまでの概要、歴史、財務分析(ビジネスモデル)、中期経営計画、企業ストーリーを構造化し、イメージ図に落とし込むと下図のようになります。
    コンテンツ図示

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    三菱電機に対しては、堅実、伝統、技術力といったイメージが浮かぶと思います。
    このイメージを分解すると、バランスと創造性です。三菱電機が伝統的に育んできた信頼や技術を大切にしながら、持続的な社会の実現に向けて自ら変革して行く、ということに分解できます。

    なぜこのキーワードになるかというと、
    ① 100年近く、電力、産業インフラといった大規模事業に関わり続けてきた歴史
    ② 重電・産業メカトロニクスに強い社会インフラ企業、事業・地域ポートフォリオのバランスが優れているバランス
    ③ 縦割り組織から、連携強化による統合ソリューションを提供する事業モデルへの変革
    から構成されたものです。

    そのような歴史・現在(財務・ビジネスモデル)・未来(中期経営計画)となっているのは、企業ストーリーが、「技術・サービス・創造により、活力ある豊かな社会の発展に貢献する」、という視座が高く、視野の広いものとなっているからです。


    業界内での志望理由

    企業分解イメージ図を踏まえ、現在・未来・企業ストーリーの3階層を焦点に、業界内で同社を志望すべき理由を考えます。


    1.制御・パワエレなど世界的な強みを持つ事業が複数ある状況


    (現在=財務状況から)制御やパワーエレクトロニクスで圧倒的な技術力を誇り、FAや鉄道、発電プラント分野で日本の中心的な役割をを担っている複数の非常に強い事業のある事業構造。

    2.変革への将来計画


    (未来=中期経営計画から)100年の歴史で培われた広範な技術資産や事業領域を現在の多様化する社会課題の解決に最大限生かすため、事業モデルの変革を行うという変革の方向性。

    3.日本を支える仕事


    (企業ストーリー・未来、現在から)国家プロジェクトを担い続けてきた企業であり、産業インフラの中核的企業という立ち位置。





    宿題:各社のHP、IR資料、中期経営計画を熟読し、理解を深めましょう。



    【出典】:2019年12月同社HP、2019年12月まで発表の同社決算短信、中期経営計画、その他同社公表資料

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